津南町(新潟) 氷山(674.2m) 2023年3月12日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 5:38 除雪終点−−6:59 氷山−−7:26 除雪終点

場所新潟県中魚沼郡津南町
年月日2023年3月12日 日帰り
天候快晴
山行種類残雪期の一般登山
交通手段マイカー
駐車場国道除雪終点付近に駐車余地あり
登山道の有無あり(知らなかった)
籔の有無無し
危険個所の有無無し
冬装備スノーシュー、10本爪アイゼン(未使用)、ピッケル(使わなくてもOK)
山頂の展望無し
GPSトラックログ
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コメント南側の小島集落先の国道405号線除雪終点から南尾根経由で往復。気温が高く日の出前でも雪は全くクラストせず朝からビショビショ雪であった。南尾根にはトラロープや標識があり夏道があることが判明。山頂は植林で残雪期でも展望は無かった


城峰北側から見た氷山


国道の除雪終点手前の駐車余地 目の前の斜面に取り付く
最初は植林 意外にもスノーシュー跡。おそらく昨日のもの
標高310m付近。傾斜がきつい 標高320m付近で南尾根に乗る
標高340m付近 下りのスノーシュー跡
標高410m付近。ブナ林登場。この先はトレース無し 午前6:15に日の出
標高440mの微小ピーク 標高450m付近
標高480m付近。藪は無さそうだ 490m肩
標高520mの微小ピーク 標高550m付近
標高600m付近でトラロープ登場 標高630m付近の九合目標識。これで登山道確定
九合目標識から南を見ている 標高650m付近から再び植林帯
氷山山頂。東西に微小ピークがあり東が最高峰 積雪は場所によりばらつくがここは50cm程度
西の微小ピークに山頂標識あり 標高600m付近からの南側の展望
標高520mの微小ピーク 早朝なのに雪の締まりがなくこの沈み込み
標高440mの微小ピーク登り返し 国道到着


 土曜日に栃尾又温泉から津久の岐山〜鼓が倉山を往復したが、気温が上昇して後半は雪が緩んでスノーシューでも足首まで潜る状態が続き体力を消耗したので、翌日は軽い山しか登れない状況。そんなときに帰り道の途中にある氷山は適当である。先週はすぐ東側の烏帽子形山から城峰を周回して氷山の姿を見ている。先週の状況からしてまだ雪は付いていて藪を回避できるだろう。もっとも、この標高では無雪期に藪が無い可能性もある。まあ、藪の有無がどちらにしても軽い山しか選択肢が無いので氷山はちょうどいい。

 十日町で買い物を済ませて現地入り。津南駅前を通って国道405号線を北上するが冬季通行止めの看板が出ていたのは想定内。どのみち雪が最も締まっていると期待できる南側からアプローチするしかないので問題なし。人家を抜けてまだ除雪が続いているのでもしかしたら七曲りのヘアピンカーブくらいまで除雪されていたらラッキーと考えたがそんなはずはなく、人家から200mほどの緩やかな右カーブで除雪終点を迎える。その手前に除雪した路上の雪を道路外に押し出してできた駐車スペースがあったので今夜はここで車中泊。どん詰まりなので夜間に上がってくる車は皆無で安眠できた。

 翌朝、ライト不要なギリギリの明るさになってから出発。ここから山頂までの標高差は400m強で、夏道があれば所要時間は1時間だが雪の上を歩くので2倍とまではいかないだろうが1.5倍はかかるだろう。ただし雪質によって大きく変わるので正確な予測は難しい。

 道路脇の杉の植林帯から斜面に取り付いて浅い谷地形を上へと登り始めるとスノーシューの跡が登場。おそらく昨日のものであり登りと下りの両方が付いている。単独で上がったようだがまさかここに登る人が他にいるとは驚きである。まあ、昨日の津久の岐山〜鼓が倉山で人に会うよりは確率は高いであろうが。

 雪質は悪く早朝なのに雪の締まりが全く無く表面のクラストも無くびしょびしょの雪なのでかなり気温が高いらしい。車の中で寝ているときは寒かったのだが実際は気温は大して下がらなかったようだ。おかげでスノーシューは常に足首程度まで沈み込む。でも表面がクラストしているが中は緩んだ雪よりも、表面から緩んでいる方が体力の消耗は少ない。体重をかけると表面が割れて沈む「踏み抜き」が一番体力を搾り取られるのだ。一番いいのは中まで締まって体重をかけても全く沈まない雪質であるが、これはもっと季節が進むか気温が低下して雪が凍らないと無理な話である。

 部分的に傾斜が急な場所があるが尾根幅が広いのでスノーシューもままでガシガシ登る。標高320m付近で南尾根に乗ると左手が切れ落ちていてそちらの展望が開ける。尾根左は急激に落ち込んでいても右側はなだらかなので雪面は水平であり、スノーシューでも足への負担は少ない。

 標高410m付近で杉の植林帯から一時的にブナの自然林に切り替わるが、スノーシュー跡は消えてしまいここより上部では見られなかった。トレースの主の行先は山頂ではなかったようだが何の目的で入ったのか謎である。新雪ならば先人のトレースはラッセルの助けになるが、これだけ雪が緩んでいると足跡の上に足を乗せても沈んでしまい効果無しだった。

 標高440m付近で地形図に表現されない小さなコブを越える。帰りに確認したら西側の緩斜面を巻くことが可能であったが、往路で地形を行く見ていなかったので帰りもピークを越えた。小さなコブは標高520m付近にも登場した。

 標高450m付近で植林帯が終わって落葉した自然林に切り替わって頭上が開ける。尾根幅が狭まって尾根上は所々で雪が消えて地面が見えているが、どうも無雪期の藪はほとんど無いようだった。それどころか傾斜がきつい標高600m付近では木に巻かれたトラロープが登場。トラロープは3本の木に渡って張られているようで、どうも夏道があるようだ。ただし、トラロープの色は抜けてかなり古いように見え、今でもまともな道なのかはこの時点では不明だった。

 標高630m付近で再び杉の植林帯に突入するが、その入口に「九合目 ぜっけいだの〜」と書かれた標識が出ていた。これはさほど古そうではなく夏道が現役である可能性が高まった。帰宅後にネットで検索してみたら実際に夏道があった。わざわざ残雪期に登ったのはもったいないような気がするが、体力の残存状況を考えれば氷山の悪い選択ではないはずだ。

 再び杉の植林帯を登って傾斜が緩むと氷山の山頂の一角に出る。山頂部は東西にそれぞれ緩やかな微小ピークがあり、目で見た感じでは東の方が高そうに見えた。地形図を見ると三角点は東のピークにあるはずだが、今は残雪に埋もれて確認できなかった。東のピークには山頂標識が無かったので西のピークに向かうと山頂標識を発見。立木の根元を見るとばらつきがあるが積雪量は50cmから1m程度であった。山頂部は植林に覆われて残雪でも展望は無かった。

 帰りは往路を戻る。さすがに下りはべらぼうに速く、登りの1/3の時間しかかからなかった。雪が緩いので表面で滑りやすく、適度な傾斜ではスノーシューのままでも滑り降りることができた。


 この日は朝から気温が高かったので積雪のある津南でも既に杉花粉が飛んでおり目が痒かった。長野に戻ったらもっと酷くて体調が悪くなるほどだった。関東ではもっと恐ろしいことになっているはずで、花粉の季節が終わるまでは雪国の山にしか登れない。

 

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